大阪府堺市西区鳳南町の腎泌尿器科クリニック

きのうち腎泌尿器科クリニック

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〒593-8325
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お知らせ NEWS

過活動膀胱

2020年10月24日

こんにちは、更新が少し滞っておりました。添付の写真は少し前ですが、クリニックの建物の工事が始まりました。実物を見ると、完成が待ち遠しく感じるとともに、身が引き締まる思いです。

さて、10月も下旬となり、涼しくなってきましたね。特に朝晩はかなり冷える日もあります。

泌尿器科には頻尿、つまりおしっこに行く回数が多い方が年中たくさん通院されていますが、この時期になると、夏に比べ回数が増えてきた、トイレが近くなったとおっしゃる方が増えてきます。

一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも、自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。

頻尿の原因は様々ですが、過活動膀胱、残尿(排尿後にも膀胱の中に尿が残ること)、多尿(尿量が多いこと)、尿路感染・炎症、腫瘍、心因性などに分けることができます。

過活動膀胱とは、膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮するという疾患で、急に尿がしたくなって我慢ができず(尿意切迫感)、トイレに何回も行くようになります。過活動膀胱は日本で800万人以上の男女が罹患する頻度の多い疾患です。脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気のために、膀胱のコントロールが効かなくなる、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などの原因で発生しますが、加齢による老化現象として起こったり、原因が不明(明らかな基礎疾患がない)のことも少なくありません。尿が間に合わずにもれてしまうこともあります(切迫性尿失禁)。1回の排尿量は少なく、何回もトイレに行くようになります。

過活動膀胱の治療薬は様々ありますが、種類によっては便秘や口が渇くなどの副作用や、場合によっては残尿が増えたり、尿が出にくくなるなどの問題を生じたりすることがあるため、症状だけで安易に処方するのではなく、個々の患者さんの状態に応じた薬の調整が必要です。

また患者さんによっても薬の有効性はかなり個人差がありますので、患者さんの症状の改善や年齢、他の合併症、副作用の出方との兼ね合いでバランスよく治療することが大切です。

おしっこの回数が多くて困っているという方は一度専門医の受診をお勧めします。頻度は高くないですが、腫瘍や結石などの思わぬ病気が見つかることもあります。

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